たまごのトルコリーグ観戦記
2004年9月10日、なんとわたしは3度目のトルコ旅行に行ってきました。 1度目はツアーで、2度目は半分ツアーで残りはフリータイムで、そして今回は大胆にも完全フリータイムで…。 とは言っても、空港からホテルまではガイドの方が付いてくださいましたが…;; 今回の第一目標は「トルコでサッカーを見ること!」と、全くサッカーに興味のない友人を巻き込んで計画を立てたものの、噂ではかなり過激だというトルコリーグの応援…実はちょっと不安だったので、ガイドのお姉さんにこそこそと「サッカーを女二人で見に行くのは危険ですか?」と聞いてみました。
トルコでは日本人の女がサッカーを見に行くというと、まだイルハン効果でベシクタシュ戦だと思われてるらしく、ガイドのお姉さんは「じゃあ土日に試合があるか調べてあげる。イノニュだったら近いから」と、言ってくれたのですがなんとなく不機嫌そう…。 そこで「いえ、見たいのは日曜日のガラタサライ…」まで言うと、急に「ガラタサライ!?オッケー。わたしもガラタサライルよ!この辺(イスティクラール通り)ではベシクタシュのファンなんか住めないよ!」と俄然張り切り出しました。 そして翌日までに試合があるかどうかと、チケットの買い方を調べて電話してもらうことになりました。 実のところ、試合の日時とチケット売り場の場所はきっちり調べていったのですが、やっぱり現地の人の情報の方が確かだろうということで甘えることにしました。
そして翌日、ガイドさんからの電話があり、彼女のいとこで大学で法律を学んでいるムスタファくんがボディガードとして一緒に行ってくださることになり、チケットの方も売り切れそうだからもう買ってくださったとのこと(大感謝) めでたく念願のアリサミイェンスタジアムにガラタサライ対サムスンスポル戦を見に行けることになりました。
 これがチケット。係のおじさんもうちょっときれいにちぎってよ。 値段は33,500,000トルコリラ也。(約2,350円)
試合当日、試合開始は8時からなのですが、混雑すると危ないので5時にホテルのロビーで待ち合わせ。 そのままメトロでメジディエキョイまで10分弱。 そこから少し歩くのですが、そこらじゅうバッタユニやグッズを売る露店で黄色と赤にまみれてました。 その中を歩く日本人の女が二人…何か珍獣を見るような目で見られてました…(メトロでも…;;)
スタジアムにはいるのにはボディチェックと持ち物検査が2回あって、時期が時期だけにかなり厳重でした。 中はもうにぎやかに音楽が流れ、試合までまだ2時間半あるというのに既に立ったまま歌い踊っているゴール裏…。すごい…。
 これがゴール裏。この人たち全員立ってます。
 この人がムスタファ君。すっごく背が高いのに 顔がこ〜んなにちっこい…。
そして私たちの横ではかわいい男の子がノリノリで踊ってました。こんな歳からすりこまれていくんだなあ…。 周りを見るとけっこう子供がたくさん来てました。まあ、試合相手がそんなに強豪でもなかったからだろうと思うけど、ダービーだったら危なくて連れてこられないのかな?
 某キャプテンの背番号ユニを着た男の子。マジでかわいい!
選手が出てくるまで相当時間があったけど、周りの様子を見てたらあんまり退屈はしませんでした。 噂には聞いていたけど、本当にみんなひまわりの種を食べてるんだー。まるでハムスターの檻の中にいるみたいにひまわりの種の皮が散乱しています。 椅子も写真ではきれいに見えるけど、ものすご〜く汚いです。 行きたい!と思われる方はなにか敷く物を持っていった方がいいと思います。(でも、わたしらほとんど座らなかったけど…;;)
 試合前に配られたパンフレット
待つこと1時間半。ようやく選手が登場です! わたしが贔屓のキャプテンは、ベンチだということがわかっていたので(涙)まあ実物を見られるだけでもいいやと、双眼鏡で必死で捜してたら、横のムスタファ君が「ブレント!ブレント!(そう聞こえた;)」と教えてくれました。 見るとキャプテンがむさくるしい…もとい、長い髪をなびかせて走ってこられました。
俄然盛り上がる客席で、一度見てみたかった「ブラヤ」が始まりました。 一番最初が「ボスフォラスの雄牛」または「ショボン」こと、ハカン・シュキュル。 その次が我らのキャプテンでした! 多分「ブラヤ!ブラヤ!カプタンブラヤ!」だったように聞こえました。 キャプテンの「オイ!」は一回でしたが、かっこよかった〜v みんなスタジアムのあちらこちらで呼ばれるので、3回くらい繰り返してました。大変だ〜。 他の人のは…すんまへん。双眼鏡でキャプテンを追い回してたのであまり見てません…(汗)
 これが試合前の練習。 ちっこいけどキャプテンです。
そしてついに試合開始! 前半は皆さんご存じのように相変わらずガラタサライは決定力不足…;; 攻めてる割には点が入りません。 そしてその間ベンチにいるキャプテンは、全く落ち着きがありません。 味方が倒れたら立ち上がって何か叫び、チャンスを逃しても立ち上がって何か叫び、ゴールキーパーのモンディに指示を出し、DFにも指示を出し、ほとんど座ってませんでした。 試合を見ながら、時々双眼鏡でベンチばっかり見ている変な東洋人が約一名…。 そんな変な東洋人も、まわりで歌い踊るガラタサライルたちに紛れてあまり目立ってなかった…と思う…。(すぐ横にいたかわいいお嬢ちゃんからものすご〜く珍しそうに見られてたけど…)
 立ちっぱなしのキャプテン。 周りもつられて立ってました。
ぐずぐずしているうちに、なんとサムスンスポルに先制点。周りのおっさんたちから野太い悲鳴が…。 それでも気を取り直して尚も歌って踊るおっさんたち。(前の方に太鼓をたたいて音頭を取ってるリーダーがいるみたい) テレビとかでなんとなく聞こえていた歌の数々が生で聞けて感激でした〜。 しかしその必死の応援の甲斐もなく前半はリードされて終了。 前半終了の笛が鳴ったとたん、脱力したように座席に崩れ落ちるおっさんたち…。みんな力無く水分補給に走ります。 どうやら負けているのが原因のようで、横のムスタファ君は座席にへたりこんで頭を抱えてました。 この人たち、本当に負けたらどういう状況になるんだろう…;; 後で聞いたところ、もしも勝ってたらHTでも踊っているそうです。元気だな…。 HTに練習するキャプテンは、練習しながらも客席のあちこちから掛けられる声にいちいち手を振ってました。 やっぱり人気があるんだなあ…。(早く試合に出られたらいいのに…涙)
 脱力するおっさんたちと、HTに練習するキャプテンたち。
後半開始。キャプテンは出場する気配もなく再びベンチへ…(このあたりからわたしはトーマスが怪我しないかな〜?と黒い期待を持って試合観戦をする…) 後半のキャプテンは…ベンチから半分身体が出てました。 勢い余って走り出てくるんじゃないかと思うくらい…。 その甲斐あってか(?)ガラタサライにまず1点! しかし、誰が入れたかまったくわからない…。普通だったら名前がコールされるはずなのに、みんなわからなかったのか誰も名前を呼ばない…。 わからないままでも客席は大盛り上がり。サッカー初観戦の友人は横で飛び上がって喜んでました。ノリのいい女で良かった…。 そうこうするうちにショボンことハカンが2点目。 ムスタファ君はハカンのファンらしくわたしに向かって「ハカン!ハカン!」と叫んで狂喜乱舞し、多分いとこのガイドさんに経過説明の電話をしておりましたが、あの阿鼻叫喚の中でよく電話が聞こえるものよ…。
3点目をネジャティが入れる頃には、わたしたちのいる2階席が崩れ落ちるんじゃないかと心配するくらいの大騒ぎで、客席から転がり落ちていく兄ちゃんがいたりして、ものすごいことになってました。 アルコールが入ってないからまだましかもしれないけど…。(アルコールが入ってなくてこれかよ…;;)
そして大騒ぎのうちに試合終了。 キャプテンはなんだかあっさりとピッチから大急ぎで去っていきました。 (後半の途中でキャプテンがウォーミングアップに入ったので、ちょっと期待したんですがやっぱり出なかった…。 やはりトーマスに古くなったサバサンドを食べさせるしか…。) そして観客も思ったよりあっさりとスタジアムをあとにします。 甲子園球場みたいに試合が終わってもしつこく残っているということはないみたいです。 それでもメトロの駅まではまだ歌を歌ってる人がけっこういました。なんだか。黄色と赤の物を身につけてないとかえっておかしいような感じです。
メトロは思ったより空いていて、これだったら日本代表戦を見に行った時の帰り道より楽だなと思いました。 ボディガードのムスタファ君に送ってもらってタクシムに到着。 ここに帰ってくると、首に巻いた黄赤のマフラーがちょっと恥ずかしくなる…。 ホテルに帰り着いたのは10時半くらい。 夜のスポーツニュースで、1点目が誰かやっとわかりました。ネジャティだったんですね〜。
試合のハイライトを見たかったんだけど、あのおっさんらが3人で今日の試合に対する激論を交わしてる番組ばっかりで、最初にはずしたゴールに対して15分くらい論じ合ってました。 いつ終わるかわからないのであきらめて寝ることにする…。
でも面白かった〜。 サッカーを観たこと無い友人の初観戦がこれで、ちょっと申し訳ないかなと思ったんですが、けっこう楽しんでたみたいです。 日本でもこんなんなの〜?と聞かれたけど、そんなわけがない…;; ただボディガードがいない場合は、女性だけだったらもうひとつ高いメインの指定席の方がいいと思います。
以上、たまごの観戦記でしたv
おまけ(アリサミイェンの使用前、使用後)
 使用前(2003年) 使用後(2004年)
 使用前(2003年) 使用後(2004年)
いや〜、ハリボテとペンキの威力ってすごいですね〜。
たまご
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